無差別殺人を計画していたらユダヤの陰謀論を追うハメになった件(2/3)

史実と異なる教育・統制された情報

 

無差別殺人をやるとして、より効率的な攻撃をするために情報が必要となる。

民主主義の弱点は何か?
それを調べていくうちに、なぜ人を殺してはいけないのか? という事に対して、ある程度自分なりに納得する本に出会った。その本にはこんなことが書いてあった。

 

人は生まれながらに自由である。他人を害することができる自由が人間が持つ自然の権利である。しかし個人で実現できる危機回避や幸福追求には限界がある。その問題を解決するには群れを作るしかない。そのため複数の人間が互いの幸福追求のために共に生きるという社会契約を作った。この社会契約の下では人々は生まれ持った自然の権利を共同体に譲渡し、すべての人の幸福と平等のための法に服することになる。互いの幸福追求のための共存という社会契約が破られ、自然の権利を取り戻すまでは。

 

この内容には合点がいった。たとえ自分が無差別殺人を考えていたとしても、幸福追求の共存状態が保たれているのであれば、なにも死刑になるリスクを負ってまで無差別殺人を実行したいとは思わない。幸福追求の手段が社会によって奪われ、悪人とされること、すなわち共存状態が否定されることによって、その社会に生きる人間を害しようと考えるわけなのだから。

 

なぜ人々が社会に服従しようとするのかも、自分が無差別殺人を実行したいと考えるのも、矛盾なく一つの理論で説明ができる。社会との間に幸福追求の共存状態があるかどうかである。

 

納得はした。だが大きな問題にぶつかった。この本の題名は「社会契約論」という。なぜ人を殺してはいけないのか? という問題を10年以上調べてきたわけだけれども、この民主主義の原典の内容を説明できる人に出会うことが無かったのだ。親戚も、先生も、政治家も、テレビに出てくる有識者も。

 

なんで誰も知らなかったのか?

 

おかしいじゃない。戦後GHQは民主主義を日本に押し付けたはずだ。黒塗りにされた戦前の教科書の写真を見た事がある。GHQは洗脳教育を行ったはずなんだ。なぜ誰も民主主義の原典となる本の内容を知らないのか?

 

親が知らないのは「不勉強だから」で通じる。あるいはGHQが去ってから元の教育に戻したなら知らなくてもおかしくない。だが戦後を生きたはずの高齢者が知らないとはどういう事なのだろう? 直接GHQの洗脳を受けたはずだ。古い日本に戻したいから洗脳を信じなかった? 田舎だから洗脳が行き届かなかった? だとしてもマスコミに出る年配の知識人達が知らないというのはどういう事なのだろうか?

 

GHQは洗脳をした。それは間違いない。
でも洗脳されたはずの人々は民主主義を知らない。
洗脳された内容が民主主義では無かった?
洗脳の内容が確かに民主主義だったって、誰か確認した?

 

何かがおかしい。日本は民主主義の国と言ってはいるけれど、実際は民主主義の国なんかじゃないんだ。民主主義の理論、思想、哲学を知っている人がいない。自分が知る限り、コミックマーケットの米澤代表くらいか。

 

わいせつ物というのも何かおかしい。アメリカのアダルトビデオはモザイクなどない。日本にだけある。民主主義の国アメリカに無いものが、なぜか日本にはある。わいせつ物の取り締まりはGHQも行ったといわれるが、それはアメリカのルールではない。表現の自由を唱える人とそれに反対する人がいるが、民主主義なら表現規制を推進する人が出てくるのはおかしい。

 

学校で習ったガンジーの非暴力主義もおかしい。非暴力・不服従と言いながらインドは核保有国になった。非暴力とは矛盾している。ガンジー自身の著書を手に取ると、暴力でしか解決できないことは存在するとまで書かれている。相手を簡単に殺せるくらい強くなれば相手はわざわざ攻撃をしてこない。その状態で自らが暴力を振るわなければ戦争は発生しない。これがガンジーの唱える非暴力と不服従の両立である。核兵器保有と先制攻撃を行わないというルールはガンジーの思想そのものであるが、これを説明できる人がいない。

 

つまり学校の授業がおかしい。学校教育が洗脳で、事実と異なる方向に子供たちを歩ませようとしている。GHQ日教組やPTAを作ったというが、日教組やPTAもまた表現の自由に反対する勢力だ。だからやはり、GHQは民主主義ではない方向に洗脳しようとしている。「GHQは日本に民主主義を押し付けた」というのが、洗脳であり、事実と異なるのだ。

 

じゃあどうしようとしているのだろう?

 

日本人を植民地として支配し、奴隷にしようとしている?
それならなぜこんな回りくどい方法をとるのだろう? 占領したときに支配してしまえばよかったはずだ。民主主義など与えない、敗戦国の国民はこれから先奴隷であり続けるのだと、最初からすればよかったはずだ。

 

日本人を滅亡させようとしている?
それだって第二次世界大戦でやってしまえばよかったはずだ。無条件降伏など要求せず、降伏などさせず、最後の一人が死ぬまで原爆を落とし続ければよかったはずだ。日教組を使って天皇制や君が代に反対させるようなことはせず、降伏時に天皇家を皆殺しにすればよかったはずだ。

 

日本をアメリカの一部にしようとしている?
それこそ民主主義を与えない理由がわからない。
それだって、終戦の時にアメリカの支配下にしてしまえばよかった話だ。

 

終戦時は民主主義を与える洗脳だったが、GHQがいなくなった後、日本人の先生たちが古い教育に戻してしまった、あるいはアメリカの敵である共産主義者が日本の教育を乗っ取ってしまい、民主主義を教えなくなってしまった?
これでもやはり、高齢者が民主主義を知らないというのがおかしい。最初は民主主義が教えられていないといけない。アメリカに服従するのを拒絶する人が多かったとしても、全員が拒絶するのはおかしい。ギブミーチョコレートと言いながらチョコをもらって育った子供たちだっていたはずなのだ。だからやはり、GHQが民主主義ではない方向に洗脳していることになる。

 

日本人は何かに操られている。何によって、どこに向かって、ということはわからないけれど、学校教育によって嘘を吹き込まれて洗脳されているのは事実だ。学校教育に出てくる内容と、歴史的人物の著書の内容が異なっているのだから。
学校教育と、それと同じ事を言うマスコミもおそらく洗脳の道具なのだろう。そしてそれが可能なのはやっぱり終戦直後のはずなので、GHQあたりがかかわっているはずなのだ。ガンジーの非暴力・不服従が洗脳の内容に入っていることを考えると、終戦の時に今後戦争をしないようにという理由で洗脳が始まったのだろうし、奴隷として反抗しないような洗脳をしようとしているようにも思える。しかし奴隷化することが目的なら、もっと直接的・効率的なやり方があるはずなのだ。

 

わからなくなった。

 

自分は、自分に対して攻撃をしてきた日本人に対して、あるいは日本に対して、復讐しようとしていたはずなのだ。
でも本当に自分が復讐すべきなのは本当に日本人なのだろうか?
日本人は操られているだけなのではないか?
もし日本人を操っている糸が存在して、それを握っているのが日本人でないとしたら、反乱がおきたときどうするだろう?
操り糸を握っている側に攻撃が来ないよう、日本人同士をいがみ合わせて共倒れさせるようにするのではないだろうか?
だとすると、日本人に対して復讐しようとしている自分も操られている、ということになるのだろうか?
その状態で日本人に復讐を果たしたとして、それは本当に苦しめられてきたことに対する復讐になるのだろうか?
自分が苦しんできたことの原因、本当に日本人が原因だったのだろうか?

 

わからない。わからないなら調べればいい。何者かの操り糸を。

 

矛盾を調べてたどり着いたユダヤ陰謀論

 

幸いなことに、日本は本を買うことは禁止されていない。検閲の側が禁止されている。インターネットでは世界中の論文にアクセスすることも可能になった。だから調べることができる。そして調べるべきところは、GHQが何をやったのか? 日本の民主主義とは何か? あたりであろう、というのもわかっている。

 

ということで調べてみることにしたのだが、ちょっと想像とは異なるものが出てきた。第二次世界大戦当時、アメリカの情報局はソビエトをはじめとする共産主義のスパイが入り込んでいたというのだ。日本が宣戦布告する原因となったハル・ノート共産主義のスパイであるハリー・ホワイトという人物が作ったもの。原爆製造のためのマンハッタン計画ソビエトに筒抜けで、第二次世界大戦後すぐにソビエトは原爆製造を成功させ冷戦時代を迎えることになった。この辺の話はヴェノナという、ソビエトの暗号を解読した本に載っていた。

 

もしアメリカ軍を共産主義者のスパイが実質的に掌握していたのだとすれば、GHQが民主主義ではなく共産主義に仕向けようとしていた、という可能性が出てくる。戦後アメリカは共産主義と戦うことになるから、GHQアメリカ本国にそれと悟られないよう、日本を共産主義に仕向ける仕掛けを作らなければならない。こうなると、民主主義のように見える民主主義ではない何か、を作ることに意味が出てくる。

 

もしアメリカのふりをした共産主義者が日本人を植民地として支配し、奴隷にしようとしているなら、アメリカにバレないよう民主主義を与えないわけにはいかないし、アメリカの占領地にするわけにもいかない。終戦時のタイミングで滅亡させるわけにもいかない。

 

そこで民主主義を与えるという名目で、あるいはこれ以上戦争させないようにするという名目でGHQ共産主義者を教育(日教組)、PTA、マスコミ、司法警察あたりに配置したらどうなるだろう? アメリカ向けも含めて、GHQは民主主義を日本に与えた、と宣伝する。一方、民主主義のように見える民主主義ではない情報を日本人には与える。社会契約がどうこうなどという思想は与えず、多数決で決めればそれは民主主義である、といった具合に。PTAや警察、マスコミを使って表現の自由を奪ってさえしまえば、あとは教育とマスコミによって与えられる情報のみで判断する多数決によって、思い通りの政治家を当選させることができる。日本は民主的手続きによって共産主義を選択したのだ、となる。

 

証拠はないけど、これだとなんか辻褄は合いそうだ。少なくともアメリカが民主主義を洗脳しようとしたという話に比べれば。

 

これが正しければ、最初から日本人に民主主義の思想なんて与えられない。マスコミが選ぶ知識人だって民主主義の思想を語ったりしない。教育者も語らない。だから「なぜ人を殺してはいけないのか?」ということに答えられる人間が現れるはずがないのだ。教育やマスコミからの情報を離れ、自分で調べようとしない限り。そして同人文化のように、本当に民主主義を掲げるような人々があらわれれば、そちらの方が犯罪であると吹聴する。これは自分が人生で見てきた光景と一致する。

 

日本と連合国の終戦の条約がサンフランシスコ条約だけど、これにソビエトと中国、つまり共産主義国は合意しなかった。共産主義国は日本を敵であると認識している。日本人は終戦によって戦争は終わった、もう攻撃されることはない、と認識しているが、それは銃弾が飛び交っていないというだけで、実際は情報が飛び交っていて、日本人は一方的に攻撃されている、という可能性があるのかもしれない。

 

ただこれだといくつか矛盾が出てくる。一つは表現の自由を規制する政治家として保守派の議員が活動していたこと。例えば自民党や石原元都知事などだ。日本は核武装すべきと主張する政治家が中国やソビエトの仲間だと考えることができるだろうか? アメリカの犬と呼ばれる政党がアメリカと敵対する共産主義国の仲間だといえるだろうか?

 

もう一つは自民党が推進していた「新自由主義」だ。自分はちょうど氷河期世代に当たる。新自由主義は正社員と派遣社員とに労働者を分断し格差を広げた。これは富の平等を目的とする共産主義と真逆のように見える。悪い意味で資本主義の姿だ。そして新自由主義の中心にいた小泉元首相は靖国神社を参拝し、とても中国と親しいようには見えない。むしろアメリカのユダヤ人たちに忠誠を誓うような姿さえ報道されていた。それでも日本人を減らすという意味で、出生率を大きく引き下げたのは就職氷河期なのだ。日本人に対する攻撃が共産主義者からのものである、という仮説と矛盾する。

 

もし共産主義者と資本主義の新自由主義者、そして日本の政治家たちが仲間同士だったとしたら・・・そんな可能性はそれこそ「ユダヤ陰謀論」くらいしかないんじゃないか?

 

無い。
ユダヤ陰謀論などオカルトだ。くだらない。
だからまず、ユダヤ陰謀論は存在しない、ということを確認しよう。どうせでたらめな話はちょっと調べれば矛盾が出てくる。この可能性を先につぶしてしまえば、くだらないオカルトを調べるのに時間を取られることもなくなるだろう。

 

そう思う一方で、もしかしたらユダヤ陰謀論は存在するのではないか? という思いもあった。それは思い付きというか、直感的なものだ。「大量の難民を受け入れるEU」と「新自由主義という資本主義の自殺」からくる予想である。

 

ちょうどこのくだらない調査を始めようと思いついたころ、EUではドイツを中心としてシリアなどの難民を大量に受け入れ始めていた。まだマスコミは人道的とたたえていて、Youtubeだけが、このままだと白人はマイノリティになるという悲鳴を上げる動画を配信していた。

 

自分は無差別殺人を実行したいと考えている。それは障害者として生まれ、異常者として蔑まれたために、普通という人々を皆殺しにしてやりたいという復讐心だ。
もし国家を奪われ、国家を持つ普通の国々において差別を受けた民族がいるとしたら、その民族は普通の国々に対して復讐心を抱いたりはしないのだろうか?

 

自分だったらどうするだろう?
どうやって普通の国々に復讐するだろう?
そりゃあもちろん、普通の国々が大切に思っているものをゴミのように踏みにじってやりたいさ。
普通の国が大切に思っているものは?
そりゃあ国だろう。
もし自分なら、すべての国家の消滅を望む。

 

じゃあEUとは何だ?
各国家の独自の通貨を捨てて、ユーロという共通貨幣を作った。各国の間の行き来を自由にした。そして大量に難民を入れることで、人種というものもあいまいになっていく。じきに言葉も、教育もあいまいになっていき、EU全域が似たような感じだから統一した法律で管理しましょうみたいになっていくんじゃなかろうか。そうすれば、国家というものは消滅する。

 

もう一つ、新自由主義に対する疑問がある。資本家が富を独占し、労働者は富を奪われ、格差が広がっていくのは悪い資本主義の姿とも言える。けれどもこれは資本主義の自殺とも言える。
詳しく説明しているサイトはいくらでもあるだろうから雑に説明するけれど、資本主義国の富は返済可能な借金によって増大する。いずれ返すという契約で生まれる仮想の富は。実際に存在するかのように使用することができる。これによって国家が発行した通貨以上の富を資本主義国は持つことができる。信用創造と呼ばれる仕組みだ。返済可能な借金が行われ続ける限り、資本主義国の富は増大していく。これが返済不可能になると、仮想の富は消滅してしまう。信用収縮と呼ばれるもので、リーマンショックみたいなことが起こる。

 

では人は返せる借金をどういうときにするのか?
大きな金を動かす必要があるタイミングで、返せるあてがある場合だ。
例えば日本のサラリーマンなら、車や家を買うときに借金をしても、無期雇用があればいずれ返せるという予想ができる。たとえ給料が安くても、将来安定的に収入を得られることが確信できるのであれば、将来の返済計画を作り、借金によって大きな買い物ができる。

 

新自由主義による派遣社員への置き換えは、このシステムを破壊してしまう。いつ首になるかわからない派遣社員は住宅ローンを組めない場合が多い。将来返せるとは限らないからだ。新自由主義は資本主義の富の源泉である、返済可能な借金の機会を失わせる思想なのだ。

 

だから疑問が出る。なぜ新自由「経済」ではなく新自由「主義」なのか。
おそらくだけど、新自由主義は資本主義とは全く別のもので、資本主義の一形態ではない。

 

この資本主義の自殺とも言うべき状況が共産主義者が扇動した結果というなら納得できる。けれども自分が知る限り、これを推進しているのはイギリスなど資本主義国だ。資本主義のトップと言ったら、やっぱり何とか財団とかのユダヤ人ということになるだろう。

 

「大量の難民を受け入れるEU」と「新自由主義という資本主義の自殺」。これらの思い付きをもとに作り話をしよう。

ユダヤ人たちは復讐のためにすべての国家を消滅させようとしている。そのためにまず新自由主義を「これは資本主義です」と言ってばらまく。すると借金ができず国家が衰退するので、「労働力として外国人を入れましょう」とする。こうすることで民族というのを希薄にさせ、EUと同じように経済共同体を経て、国家というものを消滅させるのだ。世界から国家という概念はなくなり、他民族の世界が生まれる。

 

ユダヤ陰謀論というオカルトが存在しないと言うには、この作り話をぶち壊す証拠を見つければいいだけだ。

 

決定的な証拠を見つけることができないまま2年後、予想に反するものを見つけてしまう。

 

ロックフェラー回顧録という資産家の自伝にはこう書いてあった。
「私が世界中の仲間とともに一つの世界を作ろうとしていると主張するものがいるが、それが罪であるなら私は罪人であり、それを誇りに思う」と。

 

本人が書いた本人の考え。
これはどうやったら否定できるのだろう?

 

本人が書いたものではない証拠と本人の考えた別であった証拠がセットで出てくる場合か、書いたときに精神異常だった診断記録とかが出てくるくらいかな。あとは嘘つきの常習犯でそもそも信用できないケースか。でもそのようなものは見つからない。

 

どうもユダヤ陰謀論は実在するらしい。さすがに宇宙人とかが関わる話とかは信じられないので、陰謀論のどこまでが本当かは知らないけれど。

 

これどこまで調べりゃいいんですかね?
自分としては普通として生まれる事が出来なかった人々を攻撃された復讐がしたいだけなんだけど完全に迷子。

 

一旦まとめ

 

GHQが洗脳によって日本に民主主義を押し付けた、という話は矛盾している

GHQが作ったマスコミ・教育・PTAなどは、すべてオタク文化への表現規制を進めていた人々である

・復讐者の視点から考えると、国家を奪われたものは国家を持つものに対して復讐したいはずである。そしてロックフェラー回顧録には、一つの国家を目指すという事が明記されていた